「唇のソレ」が好きで「花屋の娘」にちょっと恋をした志村。-フジファブリック
フジファブリックに関しては以前、4thアルバム「CHRONICLE」についてかなり熱いエモーショナルな記事を書かせてもらったんだけど今回は180°違う内容になります。
mizuame-wataame.hatenablog.com
フジファブリック志村の書く歌詞は「何言ってんだこいつ」ってものから聴くだけで情景が浮かぶようなもの、人間味溢れるものまで言葉遊びを交えて様々なんだけど今回は「何言ってんだこいつ」の中からも「こいつヤバい」というやつを2曲ピックアップしてみましたので皆様も若干引き気味でお楽しみください。
唇のソレ
特徴的なイントロから始まるこの曲。フレーズが耳から離れない。
手も目も鼻、耳も 背も髪、足、胸も
どれほど綺麗でも意味ないとにもかくにも そう
唇の脇の素敵なホクロ 僕はそれだけでもう…
気になっていた唇のソレの『ソレ』とは『ホクロ』のことである。唇の脇の。
手も目も鼻も、、、とほぼ全ての男が好きな要素を差し置いての『ホクロ』。つまりこれはホクロの良さを歌っている曲である。ヤバい。志村ヤバい。
音だけ聴いたら一見かわいい曲のように感じるがただ性癖を叫んでいるだけである。メッセージ性など無いし勿論かわいくもない。
Oh 世界の景色はバラ色
この真っ赤な花束あげよう
バラ色なのは世界中ではなくお前の頭の中だけだろ。完全にイッチャッテル。
いつかはきっと二人 歳とってしまうものかもしれない
それでもやっぱそれでいてやっぱり唇のソレがいい!
念には念を押して唇のソレを押し付けてくる。もう分かったから。良いよねホクロ。
ここの「それでもやっぱそれでいてやっぱり、、、」という天才的な言い回し。これはこの人しかできないんだろうな。
他はどれほど良くても意味がないんだよ。唇の脇にホクロがあれば。
花屋の娘
続いてはインディーズ時代のサイケな雰囲気が漂いつつも疾走感のある癖が強めな楽曲。
夕暮れの路面電車 人気は無いのに
座らないで外見てた
暇つぶしに駅前の花屋さんの娘にちょっと恋をした
うんうん、そうか。と聞き流すとこであったが、暇つぶしの妄想である。しかも電車の中から一瞬だけ見えた花屋さんの娘に。
どこに行きましょうか?と僕を見る
その瞳が眩しくて
そのうち消えてしまった そのあの娘は
野に咲く花の様
ツッコミを入れたころには志村は完全に入り込んでいる。
声も知らないはずの花屋の娘から話しかけられてる。これはヤバい。早くこっちに戻してあげなくては。
その娘の名前を菫(すみれ)と名付けました
こいつ名前まで付けたぞ。もう手遅れだ。良い名前だな。
妄想が更に膨らんで 二人でちょっと
公園に行ってみたんです
かくれんぼ 通せんぼ ブランコに乗ったり
追いかけっこしたりして
なに公園に行ってみてんだよ。そして何やってんだよ。いい大人が通せんぼはヤバい。ってか通せんぼってなんだ。楽しそうだな。
ちょっと暇つぶしでやってみた花屋の娘との妄想。傍から見たらヤバいけど楽しそうでなにより。
1曲目は「性癖」で2曲目は「妄想」。こんな曲を書いて歌いこなせるのは後にも先にも志村しかいない。日本の音楽界は惜しい変態天才を失くしてしまった。