アンディとロックとモラトリアムと僕~andymori~
またもや私事ではあるんですが4月から社会人になります。ということでまだ学生だったんですけど去年の夏過ぎからは学会とか論文とかまあまあなイベントはそれなりにあったものの正直イージーモードでほぼモラトリアムだった。バイトも最後まで週2だったし。
まあ基本的にモラトリアムな人間なんですよね。必死に働いて得た時給890円より自分の部屋でグダグダする1時間の方が価値があるとか言ってたし。こんな僕でも許してね。
そんな中、唐突に僕の目の前に現れ、完全に心を掴んだのがandymoriだった。
everything is my guitar
ねえ君 間違ってないよっていって
そしたら僕何度も何度も何度も
何度も何度も何度でもいつでも
2007年結成、2014年に解散したandymoriは疾走感溢れるギターロックと早口で時折まくし立てるような小山田壮平のボーカルにイメージが持っていかれがちであるが、そんなのは特徴の1つにすぎない。
熱があり、荒々しい演奏(特に初期)に隠れている歌詞からはヒヤリとする暗喩や不安定な心情が垣間見える。
辛いかい 足を引きずって歩くことは
醜い顔を隠すことは 何も言えないでうつむくことは
僕が白人だったらでかい庭にチキンを走らせ
ハロウィンにはパンプキンパイと
チョコレートケーキを焼こう
小山田は2012年に脱法ハーブ吸引騒動、2013年に解散・ラストアルバムのアナウンス後、橋から飛び降りて大ケガを負った。
僕が敬愛するフジファブリックの志村正彦は生前こんな言葉を残している。
不適合者がやる音楽の方が全然いいんですよ。やっぱりこう、ロックな人に憧れますよね。不器用な人がやる音楽ほどカッコいい
その言葉そのままお前(志村)に返してやるわ、って毎回思うんだけど。
本当にそうで、不器用な・繊細な人間がやる音楽ほど惹かれてしてしまう。志村正彦はマジで俺だと思ってるから。不適合者は不適合者に憧れる。
これを小山田壮平にも感じざるを得ない。彼の歌っている姿は一見とてもキラキラしているように見えるがどうしても暗い部分が見え隠れする。だからこそ彼が歌うと救われるような気持ちになる。
どうせどこにも行けないのなら
ずっとここにいてもいいんだよ
「あの日の空」は「いつの日か悲しみは消えるよ」って言ってるけど「明日もずっと続くよ」とも言ってる。
人生はパーティーで人生は幻想だ。
ちなみに彼らは現在、AL(アル)というバンドで活動している。