『夏に合う「青い」アルバムはこれだ』SUPERCAR - スリーアウトチェンジ
7月に入ってあと半月もしたら梅雨も明けて夏に突入するというのにすでにクソ暑い。今年は猛暑らしいのでみなさんも体調には気を付けてね。
大人数で海辺でBBQしてハッシュタグを50個くらい付けてインスタにアップするパリピも、夏なのに狭い部屋で耳を蒸らしてる俺らみたいな音楽好き(≒引きこもり)でも夏といえば「青い海と空」をイメージする。夏くらいイヤホンにしたらいかが?
ということで夏にピッタリな青いアルバムを紹介しようという企画。第1回はスーパーカーの『スリーアウトチェンジ』を。
疾走感と甘酸っぱさと儚さと
くるりやナンバーガールと並び称される「97の世代」の1角であるスーパーカーの1st。シューゲーザーのような粗削りさとほとんどの曲が1発録りという初期衝動が詰まったアルバム。
- アーティスト: スーパーカー,石渡淳治
- 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
- 発売日: 1998/04/01
- メディア: CD
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#1『Cream Soda』からすでにそれ。イントロから溢れ出る甘酸っぱさ。
昨日また僕が白い目で見た夢はこの広い空と君との話だよ。
いつかは君と本当の空を飛べたらなぁって、それだけさ。
そしてこの妄想満載な歌詞とナカコーこと中村弘二のけだるそうな声。控えめに言って好き。
全力フルスイング。1アウト。
#4『Drive』は一転爽やか。文字通りドライブに合いそう。
ねえ、こんな日は一緒に空をながめていよう。
ねえ、そんな目じゃぁきっと涙しか見えないよ。
フルカワミキの声イズキュート。顔差し引いてもかわいい。
代表曲#8『Lucky』。何だこの2人の掛け合い。奇跡かよ。
内心はこんな僕のどこがいいかなんてわからないんだけど、
それでも僕に少しの男らしさとか広い心が戻ればまだラッキーなのにね。
背伸び感がある#15『Planet』はストリングスを導入したバラード。
どうせだめだよ泣いてたって
愛をなつかしむだけさ。
今さらだよ、そんな…。
今ならほら、言えた…。
ズルすぎるぞこれは。痛い。横腹と心が痛い。
ブリブリなベースが特徴的なアッパーチューン#18『Hello』から12分にも及ぶ大曲#19『Trip Sky』と続きアルバムは終わる。
純粋な感情は今もずっと変わってないのに
肝心な問題はいつになってもわからないよ。
青春の最中は前をじっと見つめていてよ。
運命も運勢もたぶんきっと当たってないよ。
描いた夢のまま静かに
浮かんでまた消えてくのさ。
すさんだ世界の向こうへと
浮かんでまた消えてくのさ。
フェードアウトするわけでもなく最後にいきなりブツッと演奏が終わる。儚い。
ということで
夏に合う「青い」アルバム、第1弾として『スリーアウトチェンジ』を紹介させてもらった。
歌詞から音まで初期衝動とはまさにこのことである。10代の甘酸っぱさとどうしようもないあの感じがこの19曲に詰まっている。
夏にヘビロテ間違いなし。第2弾をお楽しみに。