”soupだけ聴いて満足してるそこのお前、とりあえずこれを聴け” 藤原さくら - Full Bloom
挑発的なタイトルにやってきた皆様すみません。そんなケンカ腰な内容じゃないです。
前回彼女の紹介記事を書いたときにはまだこのアルバムは聴いておらず、メジャーデビュー後の作品しか聴いていなかったので完全に後出し。
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もちろんその2つ(ミニアルバム『à la carte』とフルアルバム『goodmorning』)も素晴らしいアルバムである。だから記事書いたんだけど。ビクターの本気が詰まっており、参加しているプロデューサー・ミュージシャンがなんとも豪華な面々。音楽マニアのおっさん達や関係者を唸らせてるだけはある。
なんと今回紹介する『Full Bloom』は彼女が高校3年の時に作り上げた作品である。当人と同い年の筆者は高3なんてグダグダアンドフラフラしてたので頭が上がりません。
バラエティに富む楽曲と類まれなる声
とりあえず聴いてもらいたいのが#2『Ellie』。高校生かマジで。
声と歌い方のアクが強い。月9ドラマ主題歌となった『soup』の時とは別人でしょこれ。福山雅治が提供・プロデュースした楽曲であるし、藤原さくら本人も役に合わせていつもと違う歌い方をしたと発言しており、比べるのはあれなんだけど。
とりあえず『soup』を始め、ドラマ劇中歌を聴いただけで彼女のすごさを分かっていると思っているのなら実に勿体ない。
#4『嘘つき』、暗くはないんだけどなんか負な印象を受ける勢いのある曲。今作にはこのような曲がいくつか見られる。それがこのアルバムの特徴の1つかも。メジャー1st「good morning」なんかにはこんな曲は見られない。
#9『ラタムニカ』なんかもそんな感じ、詞が攻めてる。若い。
一方#11『Lucky Boy』はアルバムで1番明るいノリノリな王道J-POPナンバー。上から目線が何か良い。さっきから隣にいるおじさんベーシストはお父様らしい。
メジャー進出後の作品では英詞の曲が多い印象だったけど今作で全編英詞の曲は#2『Ellie』のみでほとんど日本語の歌詞なんだけどサウンドはやっぱりUKポップ、カントリーのそれに程よいJ-POP感。
アルバム通して様々な曲があって全然飽きが来ない。「ふり幅広いな~」って『good morning』聴いたときにも思ってたけどもうこの頃からそれはあったわけだ。すげぇな。
最後に
インディーズにして完成度が高すぎるなんて良く言われることだけどまさにそれ。それなのに高レベルなアルバムをメジャーに出てからのここ2年で2作も出している。ポテンシャルしか感じられない。
分かってると思うけど”シンガーソングライター”だからね?自分で曲書いてるからね?詞も。僕も小さいころからパパにビートルズ聴かされて育てられたかった。
では、最後にアルバムのラストを飾る#12『Goodbye』でグッバイです、これも素晴らしい曲なのでぜひぜひ。